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パイプ、タバコ、シガー パイプ、タバコ、シガー

パイプ、タバコ、シガー
柘 恭三郎
「パイプ騎士」の称号を持つ(ドイツ)
パイプコンフェリ会員
(フランス・サンクロード市パイプ工業会)
日本パイプクラブ連盟理事
日本ハンドメイドパイプクラブ顧問
イギリス・マッチコレクターズクラブ会員
イギリス・ライタークラブ会員
シガーマスター講座講師
(日本ワインコーディネーター協会)
アメリカ・ライタークラブ会員(OTLS,PLPG)

パイプ、タバコ、シガー
竹川 雄悟
メートルシガリエ
(旧フランス国営タバコ公社・セイタ公認)
La HABANA2002 セミナリオ修了
(Habanos.S.A.キューバ)


場所を移し更なるテンションで話しまくる二人。今回は現代を代表する天才パイプ作家の一人“アンネ ユリエ”のお話の続き。

パイプ、タバコ、シガー

パイプ、タバコ、シガー
  前回に続き“アンネ ユリエ”のお話。“アンネ”の話をしたい雄悟だが柘専務に誘われるまま、とんかつの名店“すぎ田”で昼食を愉しみ、いよいよ後編へ。
専務&雄悟 ご馳走様!
すぎ田夫妻 有難うございました!
専務 いや〜。今日も美味かったなぁ。やっぱりヒレもいいが、ロースも美味い!明日はエビフライもいいかな?
雄悟 あのねぇ...。それはともかくご馳走様でした。でさあ、さっきの“アンネ”さんの話の続きだけど・・・
専務 メシも喰ったし、“アンヂェラス”でコーヒーだなぁ。
雄悟 あのさ・・・。
専務 だって食後はコーヒーとケーキだろ!
雄悟 はい。分かりましたよ。
  またもや近所なので歩いて(当然しゃべりながら)移動し、相変わらずクラシックでヨーロピアンな雰囲気を漂わせる外観の“アンヂェラス”に到着。
専務&雄悟 こんちは!
アンヂェラスのスタッフ いらっしゃいませ。
専務 何にする?
雄悟 いつも通りで。
専務 了解。
  2大名物名物“梅ダッチ”と“アンヂェラス”2種をオーダー。間も無くテーブルに運ばれてくる。
雄悟 で、もういい加減に続き話してもらうよ!最近“トム エルタン”の娘の“サラ”が作家として人気が出てきたけど、“アンネ”と“サラ”の他に女流作家は?
専務 そう!最近“サラ”は人気急上昇だね!作品的にも親父譲りのセンスの良さと女性らしさが融合してきて非常に良くなってきた。今後を考えると今が買いだね!“アンネ”の後は、“マンデュエラ”だな。
雄悟 あー“マンデュエラ”ね!でも日本ではあまり紹介されないね。最近はどうなの?
専務 勿論、今でも立派にパイプを作っている。彼女は“アンネ”がベスターブロゲードの店を引き払った後すぐに、通りを越した所に工房兼小売店を開いた。2、3年後には引越してしまったけどね。
雄悟 ふ〜ん、なるほど。作品に関してだけど“アンネ”さんの作品は、他の作家と比べてかなり作風が違うよね?
専務 そう。確かに近年の作品は、彼女しか表現出来ない他を圧倒するオーラが漂っているね!現在女史は絵も描いていて、アメリカやドイツ、スイスなどで個展を開いたり、絵葉書が商品として売られていたりしていて、画家としての側面もある!まずその辺りが他の作家と根本的に違う。パイプ制作は勿論女史の美意識の発露であり、同じ延長線上に絵があるといったところかな?何しろ変わっている。
雄悟 う〜ん。確かにあの絵は凡人の私には理解に苦しむけど、あの美的センスがパイプのデザインを生み出すんだね!最近、画家としての活動が忙しすぎてパイプをあまり作っていないのが難点だけど...。
専務 まさにその通り!ホント困るよ...。今と違って、70年代彼女はコペンハーゲン市内だけでも3軒のパイプショップを所有してたんだ。しかし、80年代になるとブームも落ち着いちゃって、ベスターブロゲードの店一軒になって、弟子も“トム エルタン”一人、ってな具合だった。
雄悟 やっぱり“アンネ”さんの人生は波乱万丈だねぇ。で、どんな店だったの?
専務 一階が店で、地下に工房。夫だった故“ポール ラスムッセン”は、コルシカの良質なブライヤーをしこたま集めていた。だから、いい素材には困らなかった。だけど、さっき話したように初めの頃は今のようなオーラが無かった。
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雄悟 ホント、そうだね。今は作品から独特のオーラを感じるけど。“アンネ”さんと言えば、あのセミマット仕上げのパイプが良かったね!
専務 そう!あれも“アンネ”の良さだ。女史が生み出したあの独特のブラックを基調としたセミマット仕上げのパイプは、夫の遺産であるコルシカの材料があったから出来たんだ。今では、当たり前のように見られるが、当時は衝撃的ってなレベルじゃなかった。サンドペーパーのかけ方、使い方の違いったら、もう最高!当時のパイプメーカーの製作セオリーから、かけ離れたものだったんだよ!ブライヤーの表情豊かな木目を、奥行きを深くし、メリハリの利いたトーンで仕上げられたパイプはコレクターを魅了したものだった。
パイプ、タバコ、シガー
雄悟 そう言え・・・
  話そうとする雄悟を遮る専務
専務 そうそう、うちのお袋も、パイプのペーパーがけくれぇお手のものだ。何しろ大東亜戦争中、親父が出征している間、パイプを工場の職人と一緒に作っていたのだからね!
雄悟 それはすげぇけど。「大東亜」って...。「第二次世界大戦」ね!
んで話戻すけど、そう言えば、最近の作品にはほとんど見ないねぇ?
専務 怒るなって。それがまたすげぇんだよ。女史に言わせると、新しいことにチャレンジしていきたいから、止めたんだといっていた。まさにアバンギャルドだよ。だって70歳近けぇんだから。あのチャレンジ精神には脱帽だぁ。あの仕上げは、弟子だった“トム エルタン”が今やっているが、ありゃそもそもは“アンネ”んとこで修行していた時に学んだもんだ。
雄悟 あと“アンネ”さんのパイプと言えば、故“ポール ラスムッセン”譲りのトレードマークである、あのレッド&ホワイトのマークがいいよ!
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専務 現在では雄悟も知っての通り、女史の息子の“バーナード”も使っている。それがさぁ、“ポール”が亡くなった後、とんでもねぇ事にあるパイプ作家があの赤白マークを使って市場に流したことがあるんだよ!そりゃ、“アンネ”は怒ったねぇ。おの温和な女史が、直ぐに文句を言って止めさせた。いつの時代もふてぇ野郎がいるもんだ!
パイプ、タバコ、シガー
雄悟 許せねぇ野郎だ!(怒)
専務 余談になるが“ポール ラスムッセン”がスアーの店にいた1960年代初頭のパイプにはマークが入ってねぇものもある。あの頃のパイプたばこは今より乾燥気味で刻み幅も細えから、燃焼温度が高くなるし、火皿の径が小せいトッパー気味のボールだった。
雄悟 そういやゃまだまだ荒削りだけどアンネの息子“バーナード”が義父“ポール ラスムッセン”のシェープを踏襲して作り始めたねぇ。
専務 そうそう、まだまだ荒いけどこれがまた格好がいいんだ!咥えた時のシャープさなんかにゃ思わず背筋が伸びる。最近“バーナード”以外にも有名作家の2世が続々と出てきた。また面白い時代になってきた。
雄悟 ホント、今後が楽しみだ!“アンネ”さんの話をしてたら久しぶりに会いたくなってきたなぁ。
専務 じゃあ、近々行くか!
専務&雄悟 シーフード・カレーライス喰いに!
  相変わらずな二人はこの後、シガリロの話に話題を変え盛り上がり、“アンヂェラス”を後にしました。

“アンジェラス”
東京・浅草にある昭和21年創業の老舗喫茶店。「浅草に来たらアンヂェラス」と言われる程の名店。名物「アンジェラス」と「梅ダッチ」は必飲食です。
本店:浅草オレンジ通り
支店:浅草松屋1F店・千葉県柏市店


 

-------つづく-------
  (編集:嶋田 年比于)


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